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 bimota supermono の紹介


supermono (bb1) 【写真左】は1995年、bimota 社から発売された初の単気筒エンジン搭載バイクです。bimota 初のアルミオーバルセクションフレームにBMWのF650エンジンを載せたこのオートバイの最大の特徴は燃料タンクがエンジン下に位置することでしょう。

翌1996年には二人乗りシートを装備し、排気系やホイールなど細部の意匠を変更した supermono bipost 【写真下】も発売されました。

 


History bb1の登場

1993年、bimotaはヨーロッパで人気の出てきたシングルレースに対応するマシン開発を進めていました。チーフエンジニアはPierlugi Marconi(ピエルージ・マルコーニ【写真】)。彼はハブステア機構を市販車としては初めて採用した(後にもこの機構を用いた市販バイクはありません!)TESIをはじめとしてDB2、SB6などを産み出しています。当時、自社開発のエンジンを持たなかったbimotaは、パリ・ダカールラリー仕様のGileraワークス製750cc単気筒エンジンの提供を受けていたのです。しかしGileraは結局、大型スポーツバイクの市場から撤退することを決定してしまいます。エンジン供給先を無くしたbimotaですが、スーパーモノ選手権用マシンの開発は、エンジンをBMWのF650用エンジンにスイッチすることで続行されました。

大排気量の単気筒エンジンはどうしてもシリンダーの高さを押さえることが難しくなります。さらに一般的な直立シリンダーを積んだマシンは、ロール軸に対し重心が高くなってしまう欠点があります。同じ頃、開発・参戦を始めたducati supermono(純レーサー)は、これに対して、Lツインエンジンの水平側シリンダーを使用するという形式を採っています。Gileraエンジンの時から一貫してbimotaの採ってきた方法は、エンジン下に燃料タンクをおくという(GP500レーサーでは試みられた方法ですが、シングルレーサーとしては)かつてないユニークなものでした。さらにエンジン全体を前傾させて搭載しています。

1994年、F650の652ccエンジンは排気量をボアアップにより720ccまで拡大。T.D.D製インジェクターに換装したスーパーモノは、8,750 r.p.m.で後輪出力74psを絞り出し、ムジェロサーキットで開催されたスーパーモノ選手権において2位入賞を果たすまでに至ります。そして同年10月のIFMA(国際自転車オートバイ見本市)ケルンショーにて公道用モデルのプロトタイプが発表されました。このプロトタイプはヘッドライト(角目1灯式)をはじめとしたパーツの仕様やカラーリングが生産車とは異なりました。

日本の輸入総代理店であるレッドバロングループによりスーパーモノの車両価格が発表されたのは1995年2月のことでした。その時の広告のカラーリングは、赤/銀の塗り分けですが、なぜかステッカー類が市販生産車と異なります。全くもって不可解です。

【参考】 RIDERS CLUB 1994-12、1995-7


Specifications 仕様諸元

bb1の諸元をまとめようとしたら、不思議なことに(^-^;)、幾通りものデータが出てきてしまいました。以下にそれを示しておきます。

  A=bimota S.p.A Official Home Page インターネットホームページ

  B=users' manual(j) レッドバロン日本語版取り扱い説明書【写真】

  C=sales leaflet(j)  レッドバロン販促リーフレット

  D=magazine article 雑誌記事(RIDERS CLUB 1995-7)

私見ですがレッドバロンの特製取り扱い説明書に記載されたデータの中には誤植もあると思われます。ここには表記していませんが5速のギヤ比が0.33なんて書いてあったりします....。これではいくら低速トルクがあるとされる単気筒大排気量車でも走れませんね。

ENGINE

A

B

C

D

Stroke:

4

Cylinders:

single cylinder

Cooling:

with water

Geometry:

vertical

Valves per cylinder:

4

Bore x stroke:

100x83 mm

Piston displacement:

652 cc

Compression ratio:

9.5:1

9.7:1

9.5:1

Maximum power:

48HP at 6.500 r.p.m.

Maximum torque:

5,9 Kgm at 6.000 r.p.m.

Fuelling:

2 Mikuni BSTΦ33 mm carburettors

Lubrication:

with dry crankcase

 

ELECTRIC SYSTEM

Ignition:

digital electronic

Starting:

electric

Clutch:

multiple plate,wet

 

TRANSMISSION

Gearbox:

5 speed

 

CHASSIS

A

B

C

D

Frame:

light aluminium alloy pipes with oval profile

Front suspension:

telehydraulic fork with 43 mm stanchions and rebound adjustments

Rear suspension:

single shock-absorber with compression, rebound and length adjustments

Wheelbase:

1340 mm

1330 mm

1340 mm

1330 mm

Front brake:

single disc Φ320 mm brembo 4pod carriper

Rear brake:

single disc Φ230 mm brembo 2pod carriper

Front tyre:

120/70 ZR 17 TX 15 TL Michelin

Rear tyre:

160/60 ZR 17 TX 25 TL Michelin

 

DIMENSIONS

A

B

C

D

Dry weight:

145 kg:

160 kg

145 kg

Fuel tank capacity:

16 lt.

Total length:

1990 mm

Total height:

1100 mm

Max width:

720 mm

Seat height:

790 mm

780 mm

-----

800 mm


Magazine article 雑誌記事

ここでは私が知っている範囲の雑誌記事を紹介しています 「ここにも載っていたよっ」って情報をお知らせいただければ幸いです

BIG Machine

1996-6

市販車試乗記

福田照男

BIKERS STATION

1995-5

生産型プロトの試乗記

Roland Brown

BIKERS STATION

1995-7

市販車の試乗記

山田純

BIG BIKE Crusin

No.31

Corse ライトチューンのBB1試乗記

 

Clubman

1995-7

市販車試乗記

永山育生

Clubman

1996-7

bimota U.S.A.のS.O.S.レーサー試乗記

Alan Cathcart

Clubman

1999-3

Tigcraft Japan チューンのBB1紹介

 

RIDERS CLUB

1994-12

BB1プロト、ケルンショーで発表 マルコーニ技師のインタビュー

 

RIDERS CLUB

1995-4

生産型プロト試乗記

根本健

RIDERS CLUB

1995-6

CORSAの参戦記

根本健

RIDERS CLUB

1995-7

市販車試乗記 コルサとの比較

根本健

RIDERS CLUB

1995-8

Long Term Project としてコルサ参戦記スタート

根本健 

RIDERS CLUB

1996-12

「再デビューまで休載」の言葉を最後に尻切れトンボ

根本健


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