補充A 準動詞(2) 表
A
304 Realizing she had made a mistake, Juile repeated the experiment.
「過ちをしたことに気がついて、ジュリーは実験を繰り返した。」
普通の分詞構文です。 to 不定詞で始めても、英語として形にはなりますが
「〜するために」「〜すれば」の意味にしか使えません。その場合、文全体
の意味がおかしくなるのがわかりますか。
この手の選択問題は、まず文法的に形としてよいかどうか、次に文全体の意味が
まともなものになるかどうかの二段構えで責める必要があります。
第一段階の「形」はひとえに文法の知識、第二段階の「意味」は、みなさんの
日本語の運用能力にかかっています。
305 It's time to quit talking about this matter and make a decision.
「この件について話すのはやめにして決断を下すときだ。」
* 「〜するのをやめる」stop doing / quit doing / give up doing / cease to do
最後の cease だけ to 不定詞で、あとはみな doing です。
306 He is depressed by the result. He needs encouraging.
「彼は結果にがっかりした。彼を励ましてやらなければ(彼は励ましを必要としている)。」
* be depressed by/with 名詞「〜にがっかりする(感情表現は受け身の形!)
* need doing「〜される必要がある」--> He needs to be enouraged.
307 I'm not proud of my family('s) being rich.
「私は自分の一家が金持ちであることを誇りに思っていない。」
いやー、それはうそでしょう。普通自慢したくなるって。
* be proud of doing「〜することを誇りに思う」動名詞の主語は目的格か所有格
308 The Secretary of State must keep the President informed.
「国務長官は常に大統領に情報を伝えておかねばならない。」
これは時事的な話題を知っていないとぴんと来ない文ですね。英語科の生徒なら
このへん常識的に知ってるよね。
アメリカの「国務長官」はその見た目の文字の意味と異なって、海外との様々な
交渉を担当します。なんで?
政府閣僚の中で、外交を担当する役職名には普通「外」「海外」などの名称が
つきます。日本では「外務大臣」です。ところがアメリカはこの文にあるように
State つまり「国」のことを担当するという名称。つまりアメリカという国を動
かそうと思ったら、わざわざ言うまでもなく海外との交渉もやらなければいけな
いという感覚でしょう。ある意味すごい。現在はライスさんですね。アメリカ初
の女性で非白人の国務長官。26歳で大学教授になってIQが200以上あるら
しい。めちゃくちゃ頭いい人です。場合によっては、副大統領よりも権限が強力
な重要な役職で、まさに大統領の右腕です。大統領とは常に緊密に連絡をとって
諸外国の情勢を報告しておく必要があるわけです。と、書いてくると問題文につ
ながってきましたね。
* 人1 inform 人2 of 情報「1は2に情報を知らせる」
受け身にすると --> 人2 be informed of 情報「2は情報を知らされている」
これを元にして keep 人 informed「人に情報を知らせた状態にしておく」
309 There was a parade going by at that time.
「そのときパレードが通り過ぎていた。」
* there is 名詞 doing または done「名詞がしている・されている」
基本的に普通の進行形や受け身の文と同じ意味になります。今回の場合、
--> A parade was going by at that time. です。
310 She warned him not to go near the dog.
「彼女は彼にその犬のそばに行かないように警告した。」
いやー、犬はかわいいですよ。昔17年間一緒にいました。
* warn 人 to do「人に〜するように警告する」否定の not の位置に注意
311 Immediately on arriving in Tokyo, she telephoned home.
「東京に到着して直ちに彼女は家に電話をした。」
* on doing だけでも「〜してすぐに」の意味がありますが、immediately
でたたみかけています。
* arrive at/in 場所 細かいことを言えばきりがないですが at / in どちらもOK。
312 Used efficiently, one liter of gasoline will fuel this car for at least 20 kilometers.
「効率よく使えば、1リットルのガソリンは少なくとも20キロは車を走らせるだろう。」
自動車を運転しないと感覚的にわかりにくいかも。
* 主語は「ガソリン」なので、use「使う」という動詞を絡めると、「ガソリン」は「人」に「使われる」ことになります。
If one liter of gasoline is used efficiently, --> Being used efficiently と受け身の
分詞構文で being を省略した形。Having been と時制がずれた形は意味がおかしくなります。
313 There being no bus service, I had to walk home.
「バス(の便)がなかったので、歩いて帰らなければならなかった。」
* As there was no bus service をベースに分詞構文を考えます。
* a bus「バスという車そのもの」 bus service「バスに乗って移動できること」
日本語ではどちらも「バス」って言っちゃいますが、英語では区別してください。
314 The govenment's announcement of its plan to increase taxes next year
caused hostile responses from citizens.
「来年から増税するという政府の発表は、国民の反感を引き起こした。」
なんか将来的には消費税が10%とか15%になるらしいけど・・・。やだ。
* 名詞 to do でも 名詞 doing でも後ろから名詞を飾ることはできますが、ここは
plan という名詞に着目。動詞扱いの plan は plan to do「〜する計画だ」となり
ますから、ここはその延長線上で a plan to do「〜する計画」と to do で後ろか
ら a plan を飾ってやります。
315 Given time, he will be a first-class tennis player.
「時間が与えられれば、彼は一流のテニス選手になるだろう。」
* If he is given time, --> Being given time, 受け身の分詞構文です。
316 Please have these papers copied immediately. I need them in half an hour.
「この書類をすぐにコピーしてもらってください。30分後に必要です。」
* have 名詞 ときたら、単純に「名詞」を「持つ」か、 have 人 原形 か
S have Sの持ち物 過去分詞 か、まあそんなもんでしょう。で、今回は
全体の意味合いから S have Sの持ち物 過去分詞 が無難でしょう。
* 「〜後」は現在時制・未来時制の文では原則 in を使って after は使いません。
過去時制で after は使われます。覚えておきましょう。正しい前置詞を選べって
問題のネタになってます。
317 She found him lying on the floor with his leg broken.
「彼女は彼が足を骨折して床に倒れているのを見つけた。」
なんか・・・壮絶な状況だなー。ふつうこんな経験しないぞ。
* find O C ですが、知覚構文っぽくとらえておいていいでしょう。
find 人 doing ってとこで。それと with 名詞 [いろいろ(過去分詞)]
一瞬、「足を組んで」かと思いましたが、leg は単数形。足が一本では
組めません。どっちにしろ選択肢に cross はありませんけどね。で、
His leg is broken. と受動態で「彼の足は骨折している。」です。
「する・される」は常につきまとってくる問題です。
318 Sorry, I broke a dish in the kitchen. I'm not used to washing dishes.
「ごめんなさい、台所でお皿割っちゃいました。皿洗いに慣れてないので。」
* be used to doing 「〜に慣れている」です。昨日の解説のどこかに [used to] の
攻め方を書いておいたので、探してください。この問題の場合 ( ) の前に am と
いう be 動詞があるのが一つのポイントですね。
あ、書き忘れていましたが、be used to doing は be accustomed to doing という
別バージョンもあります。スペリング難しいけどこれも覚えておいてください。
319 If you don't mind, I'd rather not go. I've got a stomachache.
「かまわなければ、行きたくないんですが。おなかが痛くって。」
* 選択肢は全部英語的にはOKです。文の意味に整合性があるかどうかで選ぶ
問題。ポイントは後ろの「おなかが痛い」です。「行きたくない」って言って
いるのは、(4) だけです。would rather 原形「(むしろ)〜したい」の否定表現
は、would rather not 原形。語順に注意。
B
320 It is impossible to know what may happen.
--> There is no telling what may happen.
「何が起こるかわからない。」本当にそうです。この二つの書き換え問題を
書くのは何回目だろう?上と下で know / tell になってますが気にせずに。
意味は同じです。定番ですね。
321 He closed his eyes and listened to the music.
--> He listened to the music with his eyes closed.
「目を閉じて音楽を聴いていた。」いいですね。
* with 名詞 [いろいろ(過去分詞)] 「目」は「人の意志」で「閉じられます」
日本語訳とのずれを意識しておこう。
322 Because I don't know her phone number, I couldn't call her back.
--> Not knowing her phone number,
「彼女の電話番号を知らなかったので、折り返し彼女に電話ができなかった。」
自分の留守中に電話がかかってきても、現在なら着信履歴でそのままかけ直しが
できますが、昔の電話だとそんな機能はないので、こんな状況がごく普通でした。
時代とともに問題文の状況設定も変えていかないと、受験生にとってわけのわから
ない文を出すことになっていきそうですね。
* 否定の分詞構文。それだけです。
323 He speaks so fast that I can't follow him.
--> He speaks too fast for me to follow.
「彼はあまりに速く話すのでついていけません。」
初日にやったパターンですね。
so 形容詞・副詞 that S can't = too 形容詞・副詞 to do
「とても〜なので・・できない」です。
to 不定詞で書く方が follow で終わっている点に注意。この文では
to follow が主語の he につながるという構造をとっているので、
him を書かないようになっています。難しい。
324 It seems that he was late for the meeting.
--> He seems to have been late for the meeting.
「彼は会合に遅れたようです。」
* これも初日にやりました。seem の二種類の使い方。時制のずれた to 不定詞です。
ちなみに He seems that he was late for the meeting. のように seem の主語と
that 節の主語が両方とも「人」になる形はありません。間違い英文です!
C
325 In this area, visitors were not permitted to enter the park after dark
because of the lack of security.
「この地域では、治安が悪いので(安全の不足のせいで)、暗くなってから
観光客が公園に入ることは許可されていない。」
* permit 人 to do「人に〜することを許可する」の受け身です。
326 We should try to avoid cutting down the trees in order to protect
the environment of the Earth.
「地球環境を守るために樹木の伐採を控えるべきだ。」
* 以前のプリントにありました。文後半の leave は未来代用の現在形。
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