ハサミ研ぎの注意点

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ハサミ研ぎについて
道具の説明
準備
運行
注意点
ハサミの理屈
これだけは守ってね

注意点
大熊式でのハサミ研ぎで注意するところは、2つあります。研ぐときの圧力と刃線を変えないように研ぐことです。

圧力
研ぐときの圧力(力の入れ具合)は、荒研ぎのときには少し力を入れて、中研ぎ・仕上研ぎにいくほど、力を入れないで 圧力を少なく軽く研いでいきましょう。圧力を入れすぎると返り刃が多く出てしまい、刃が粗くなってしまいます。

刃線を変えない
それからもう一つ重要なことですが、もともとある刃線を変えないように研ぎましょう。研ぐときの基本であたりまえのことですが、大熊式で研ぐときに自分のクセで刃先の方を余分に研ぎすぎたり、刃元を研ぎすぎたりしてしまいます。均一に研ぐというのは、わかっていても難しく、ついつい刃線がくるっていってしまいます。気をつけましょう。

理想の刃線というのは、柳刃がいいですね。柳刃というのは、柳の葉っぱの形に似ている刃線ですね。といっても、よくわからないと思いますが、ハサミのミネの曲線ですね。ハサミを閉じたときにミネの曲線とをあわせていくといいですね。
それよりも、アールが強くなると笹の葉に近づくので笹刃と呼びます。 通常は、R800と呼ばれる緩やかな刃線が一般的な刃線です。



その他の注意点
2段刃をつくるときの中研ぎでは、仕上の角度(45°)で2段目の刃の土台を作ります。
研ぎすぎて刃の幅を広くしすぎないようにしてください。これは仕上研ぎに時間が掛かってしまい、これでは2段刃になくなってしまいますね。
また、仕上研ぎの圧力は極力軽く研いで、返り刃がわずかに出る程度にしてください。

あと、全般に言えることですが、
・裏研ぎは少ない回数で、研ぎすぎないようにしましょう。
・触点は、研がないようにしましょう。
これをやりすぎたり、触点を研ぐと大変な作業になっていってしまいます。(経験済みです)

昔、私が大熊式を教えてもらったときは、裏刃の研磨から教えてもらいました。刃先から刃元、触点まで全部研ぎました。刃先を少し、あとの刃元、触点のハサミがすり合わさるところは、きれいに光る程度まで研ぎましたね。
裏刃が均一になってないと、表刃をいくら研いでも切れが悪いそうです。ハサミの開閉のときの音が大きくて、刃の修正がしにくいです。
でも今度は、裏刃を研ぎすぎると、ハサミのひねりがなくなって刃先でカットするときには力が入らなくなってしまいます。(毛が逃げてしまいます)
なんともならなくなったら最後は裏すきをするしかないですね。(私は裏すきができないのでメーカーに出しますけど)
いや〜あれは今思うとけっこう大変な作業でしたね。教えてもらえることが楽しかったころなので、そんなに苦労とは思わず夢中でやってましたが、今はあんな時間を使ってハサミを研げれませんね。
短時間で無駄が無いように研ぎましょうね。


裏刃は毛を切るための調子をだすものだそうです。


・返り刃はこまめにとりましょう。
・すきバサミは50°〜55°が適当です。
・仕上砥は使っていくと、表面が黒くなってきて、目がつまった状態になるので、こまめに面なおしをしてください。
大熊式は基本的に水研ぎです。
大熊式は基本的に水研ぎですが、昔の人は仕上研ぎに油研ぎをしたそうです。昔のハサミは鋼でできているのがほとんどで、水をつかうとすぐ錆びてしまったそうです。なので、油研ぎをして錆びないようにということもあったそうですね。でも、砥石の手入れが大変だったそうで、今はそこまでしなくてもいいと思いますね。
最近のハサミはステンレスのものが多いですから、そう錆びないでしょうね。

そんなとこですね。



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