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【第4回 JAZZを聴きながら開運を楽しむ会 】

日時:
平成15年10月19日(日) 午後6時より開催。
会場:浜松市田町 ハートランド二階


BGM − Alone Again, Naturally

写真をクリックするとコメント付きの拡大画面になります。


主催 粋遙倶楽部
このイベントも今回で4回目。6月に行なっている『あなたと地酒と音楽と』
ライブ版も含めれば8回目。お客様のリピート率も5割を超えるという盛況ぶ
りですので、主催者としては“お客様の満足”のために何が出来るかと毎回腐
心します。

そして悟った答え。それは、おいしいお酒と上質の音楽があればそれだけで十
分ということ。今回はまさにそんな原点を見つめ直す、グッドなイベントとな
りました。

当日は、午後3時半にお酒の納入も兼ねて会場となるハートランドへ。玄関ホ
ールには、ちょうどベースの岩間氏とドラムスの安田氏も楽器を運び込むとこ
ろ。そしてPAの岡林氏も。早々に挨拶を交わし二階のライブ会場に入ると、
既に調律士の鎌田氏がスタンバイされており、ピアノの位置を決めてください
とのこと。

今回はトリオ+ヴォーカルだからこんなもんでしょうと、かなりアバウトに位
置決めし、会場全体を見渡すと、既にテーブルが123名分セットされている
ではありませんか。いつもの事ながら、ハートランドの若いスタッフは仕事が
出来ると感謝しつつも、各テーブルの人数は合っているか、死角がないかなど
細かい点をしっかりチェックする神経質な自分がいました。

やがてピアノの近藤さんとヴォーカルの中神さんが入り、メンバーは全員揃い
ます。そして粋遙倶楽部の酒屋の皆さんも準備のために会場入り。プレイヤー
の皆さんがリハをやっている間、我々スタッフはお酒の準備です。今回は6種
類の開運を用意しており、出す順序そして出し方について説明し動いていただ
きます。

まずは、一升瓶のお酒を新品の四合瓶に詰め替える作業から。もちろんラベル
はありませんから、各瓶に番号を記したふせんを貼り付けます。お客様のテー
ブルには、何番がどのお酒という説明書きを用意してあり、酒質データなどを
参考に飲み比べていただけるという案配です。実はここで大きなミスをしてし
まい、本番では右往左往することとなるのですが、それはのちほど。

準備は着々と進み、やがて開場時間の5時半に。お客様第一号は、I氏。浜松
近辺のジャズライブの店で、この人を知らないのはモグリだと言われているぐ
らいの有名人。今回、ピアノが近藤さおりさんという事で初めて参加していた
だきました。

【音楽 前半】

当日の出演者の方は、以下の皆さんです。

ピアノ   近藤さおりさん  
ベース    岩間学さん 
ドラムス  安田周弘さん

ヴォーカル 美和子さん (後半から)

6時にはほぼ満席となり、会のスタート。今回も女性の比率が高く、地酒の会
で男女比がほぼ1対1というのは異例です。例年ですと土井社長の乾杯の音頭
でスタートというところですが、今回は趣向を変えてみました。まずは近藤ト
リオによる演奏を聴いていただきます。テーブルには一升瓶で用意した開運の
仕込み水があるだけで、お酒は一滴もありません。ジャズを聴きながら開運を
楽しむ会のはずが、“水を飲みながらジャズを聞く会”。

これは一つの賭けでした。今回お呼びした近藤トリオの演奏というのは、どち
らかというと濃い部類に入るジャズ。軽快なスタンダードを得意とするより、
オリジナルではないものの、アシッドなナンバーを好んで演奏するタイプ。で
すから、宴会を始める前の素の状態で聴いていただけないものかと考えた次第。

“安田くん”のドラムソロに乗せてピアノの近藤さんとベースの岩間氏が登場。
そのまま演奏が始まるというユニークなスタートです。

1曲目は、ECMレーベルでアルバムを出しているRay Obiedoの「La samba」。
会場は水を打ったように静まり返り皆さんじっと耳を傾けています。過去のイ
ベントにはなかった硬〜い空気が支配し、曲が終わっての拍手もまばら。2曲
目は、ゲイリー・ピーコックの「So Green」マイナーな曲調にますます空気が
ブルーになりますが、拍手の数が少し増えてきました。

そして、3曲目は「There is no grater love」 本来は、明るい曲調のアップ
テンポなナンバーですが、近藤さんのアレンジは延々と続くアバンギャルドな
メディテーション(瞑想)。いつまで経っても快活なテーマが流れてきません。

このままほうっておくと、お酒も出してないし、暴動でも起きたらどうしよう・・・
                       
   んなわけねえだろ(笑)

やがて聴きなれたテーマが流れ出し、トリオの熱い演奏が爆発、会場のムード
もジャズのノリに支配され、曲が終わるや大きな拍手が一斉に沸き立ちます。
まずは一安心。上質の音楽はお酒と同じで、人の心を確かに動かすものです。
顔見知りのお客様は、近藤さんのプレイを「熱いピアノだねえ」と誉めておら
れました。

彼女は、東京音楽大学ピアノ科卒 1995年バークリー音楽大学留学98年卒業。
という経歴の持ち主で、バークリー時代の同期には、アキコ・グレースそして
山中千尋の面々がいたそうです。今は作曲やゴスペルピアニストとしても演奏
するなど幅広い音楽活動をしておられます。オリジナルを中心としたアルバム
の夢をお持ちのようで、実現することを願わずにはいられない、これからメジ
ャーに飛躍して行くであろうピアニストのお一人ではないでしょうか。

ベースの岩間氏は、この会の常連プレイヤー。私が初めて行なったイベントか
らのお付き合いです。回を重ねる毎に上手くなっていくのが、素人の私にも判
ります。そして、ドラムの安田氏は、とても男性らしい野性的な表現力をお持
ちのドラマー。でも、二次会でお話したらとても紳士的で優しいキャラに親し
みを覚えます。皆さん、開運のお酒をすごく気にいっていただいたのは、多少
お世辞があるにせよ、うれしいことです。


【日本酒】

1STステージが終わり、すぐに乾杯。まずは、開運金賞受賞酒をワイングラ
スに一杯。土井社長のご挨拶と乾杯の音頭でいつものように会は始まりました。
当日のお酒は提供順に以下の通りです。


1.開運金賞受賞酒 
2.開運 呑み切り一番 特別純米酒      
3.開運 呑み切り一番 特別本醸造   
4.開運 ひやづめ純米   
5.開運 純米吟醸 雄町(おまち)
6.開運 遠州の四季 本醸造(燗用)  希望者のみ提供 

1.8Lで1万円のお酒から、1845円のお酒まで、バラエティな価格の品揃え。同じ
蔵のお酒でもそれぞれの良さをしっかりと認識出来、飲み比べが楽しいのがこの
会の、そして開運のすごいところ。

乾杯のお酒の金賞受賞酒は、今年の全国新酒鑑評会にて金賞を受賞したお酒と同
じタンクのもの。ほとばしる旨さの絶品の味わいです。あるお客様が言いました。

    「待たされて飲む乾杯の大吟醸がこの上なく旨かった」

皮肉まじりでしょうが、素直にありがとうと言っておきました。(笑)

続いて、2番と3番の呑み切り一番を出しましたが、ここでケアレスミスを犯し
てしまうのです。私が用意した各テーブルの説明書には、呑み切り一番の純米酒
が1番。本醸造が2番となっている。つまり、2番が1番で3番が2番、でも1
番の表示はないから2番は本醸造で#Φд?ψ…  わけが判りません。
各テーブルを一つ一つ回って説明し、何とか混乱を収めましたが、いやはや焦り
ました。

呑み切り一番特別純米酒は、ここでも人気が高いお酒です。特に女性の方にはそ
のスレンダーな味の線が受けるのか、とても評判が良かったです。一方男性に支
持されたのが、ひやづめ純米。心地よいコクを感じつつも、あとに残らずすっと
切れる酒。この飲み比べが、地酒の会の醍醐味なんです。

最後に出たのが、純米吟醸 雄町。他のお酒はすべて山田錦という酒米を使って
いるのに対し、この純米吟醸だけは、本場岡山県赤磐地区の赤磐雄町。口中の味
の広がり方に個性を持っていて、独特の含み香もあり、好き嫌いの別れるところ
ですが、確かに存在感を示していました。

燗酒については、遠州の四季本醸造を一合瓶に詰め替え、湯せんの燗付け器にて
ぬる目の温度40度ぐらいでお出ししました。今回は、所望される方だけへのご
提供としましたが、皆さん積極的にリクエストされます。一部のテーブルでは、
出てこなかったとあとから苦情がきましたが、こちらとしてはちゃんとアナウン
スしたものの、呼びかけが足らなかったかも知れません。反省点です。

常連さんはともかくとして、音楽主体でこの会に参加される方は、多分これだけ
の日本酒を一度に味わう機会はそうそうないと思います。難しい薀蓄はほとんど
なく、ただ味わっていただく事で、日本酒の美味しさ、奥の深さを認識していた
だけたなら、主催者一同これに勝る喜びはありません。 

余談ですが、高天神の湧き水を一升瓶で36本準備したのですが、見事に飲みき
ってしまわれました。これはお酒とほぼ同じ数量。同じ量のお水を摂ることで、
酔いを少なくするというノウハウを、皆さん本能的に身に付けていらっしゃるの
ですね。


【お料理】

ハートランドさんにご用意いただいたお料理もご紹介しておきましょう。はっき
りと申しまして、あれだけの予算でよく造っていただけるなと、いつも感心しま
す。それでも今回は、ちょっと品数が少なかったかなというきらいもありますが、
贅沢は申しません。どれも日本酒に合う、お惣菜感覚のおいしいお料理でした。

提供順に

烏賊の梅肉和え
地鶏の胡麻和え
水菜の御浸し
鮪のお刺身
筑前煮
秋刀魚揚げ出し
秋鮭の塩焼
山菜御飯
お味噌汁
香の物
甘味

【音楽 後半】

一時間に渡ってお酒とお料理を楽しんでいただいたあとは、いよいよ2nd.ステージ
の始まりです。

当日のナンバーは以下の通り。(順不動)

1st. インストのみ
La samba
So Green
There is no grater love.

2nd. ボーカル入り
Summer Time
All Blues
My Romance
That's All
Lovers Come Back To Me
Desperado
Alone Again

 アンコール
見上げてごらん夜の星を
Bye bye Blackbird
Saving All My Love For You
Travessia


2nd.ステージからは、ヴォーカルの美和子さんの登場。近藤トリオとのセッショ
ンは今回が初めてだそうで、私自身も初見の方。夜の雰囲気を持つヴォーカリスト
(笑)
とは聞いていましたが、あに図らんや、お会いしたらとても明るくきさくで、フレ
ッシュなイメージの方。ステージ上では、確かにコケティッシュな色気を発散する
も、どこはかとなくアットホームなキャラであるのも、また魅力です。

Summer Time から始まった彼女のステージは、いきなりのガツンとくる歌。どちら
かというとアルトの落ち着きのある声、ブルースフィーリング豊かで、黒人っぽい
歌いまわしを得意とする方かな、という印象です。

All Blues という、モード・ジャズの中核をなす、マイルスの美学のすべてが凝縮
されているかのような楽曲を歌うところなど、近藤さんと同じで、ジャズに対する熱
いハートをお持ちのようです。

イーグルスの Desperado のように、男の哀愁がにじみ出る歌でも、非常にうまく
表現され自分の世界へとリスナーを導く。That's Allでは、ドラムのみの伴奏でアッ
プテンポに入り、やがてトリオによる華やかな展開へと粋に流れるあたり、ジャズ
ヴォーカルとしてのスタンダードを、しっかり歌いこんでいるなと感心。

一方、ポップスの名曲 Alone Again(実は私のリクエスト)では、フェイクしたりのジ
ャズ的な技巧を凝らさず、ストレートに歌うことで、この曲の持つメロディアスな哀
感をうまく引き出していました。もっともこの曲、ストレートに歌うしかないような
気も致しますが。

そして、彼女の一番良いところは、「この人が楽しそうに歌っているから私も幸せ」
と聴き手に思わせるだけの“言葉”を持っている事。その“言葉”がビンビンに伝わ
ってくるからこそ、ステージは盛り上がりを見せるのでしょう。
 
ハプニングがありました。お客様がお酒とグラスを持ってステージ上の美和子さんに
一杯どうぞとすすめます。彼女臆せずグイーっと一気に。その飲みっぷりたるや、た
だのヴォーカリストではありません。(笑) いろんな意味で、お見事でした。

今回もアンコールの連続。見上げてごらん夜の星を はもちろん日本語で。帰り道に
口ずさんで下さいと、丁寧でしっとりとしたムードながらも、強い歌唱。予想外の3
度目のアンコール曲 Travessia では、会場のあちこちでチークダンスが始まり、ちょ
っと“危ない雰囲気”になってしまいましたが、お客様に楽しんでいただけたなら、
それも良しとしなければなりません。何と言ってもこの会は、地酒と音楽の饗宴なん
ですから。

最後に、ご参加いただいたお客様、開催のためにご尽力を頂戴した多くの方々に心よ
りお礼申し上げます。皆様の協力あればこそのイベントと、深く感謝致します。


【お客様の感想】 

      掲示板の常連さん まりんかさんから感想をいただきました。

『ジャズの会は初めての参加でしたが、やはり生の演奏はいいですね〜。。
 曲その他わからない事のほうが多いですが、お酒を楽しむのにはもってこい
 のシチュエーションだったですね〜
 ジャズライブという事で少しお洒落をして、出掛けるというのも楽しみを増
 したかもしれません。。

 他の開運も口当たりが良く美味しかったですけど、さすがの金賞受賞酒ですね!
 美味しかったですぅ。。 もっと欲しかった〜

 お料理はイカの梅肉和えがお酒にあって美味しかったです! 今度うちでも
 つくってみよっと。。

 又楽しい企画、お願いします。』

金賞受賞酒は、ワイングラスで一杯ぐらいがちょうどいいですよ。
お寿司でも、大トロばかりじゃ飽きるでしょ。 (苦しい例え)
また、ご参加ください。ありがとうございました。

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