ジェミニ豆知識

1974年、10月ベレットの後継車として登場したジェミニはGMのグローバル構想
により誕生した。
当時GM(ゼネラル・モーター社)は同じボディーを持ちその国々の国民性に合う
モデルをその国内で生産販売するグローバルカー構想を打ち立てた。
全子会社のモデルを完全に統一化したフォードのワールドカー構想とは違い各国
でそれぞれ個性の有る車が誕生した。

それらの車はT カーの呼称で呼ばれ、ブラジルのシボレー・シェブェット 、アメリカの
シボレー・シベット、 ドイツのオペル・カデット、 イギリスのボグゾ−ル・シベット、
オーストラリアのホールデン・ジェミニ そして日本のイスズ・ジェミニと世界に兄弟を
持つ国産車でありながら半分は外車のイメージで登場した。
ジェミニの名前はオペルとの兄弟車に由来して「双子座」のGEMINIと思われがちで
あるが、本当のところはGMとの協力を象徴して名ずけられたらしい。
もっとも、元のボディーデザインはオペルなのでカデットと双子と言うのも間違いでは
ないとの見方も。

ジェミニは始め逆スラントノーズのPF50で 、 4ドアセダンと2ドアクーペでそれぞれ
スタンダードモデルのLD、オートマを含む豪華モデルのLT、スポーツタイプのLS
のバリエーションで発売された。
エンジンは1600cc、直列4気筒 OHC のG161Z型で統一され、最高出力は100
馬力、最高速度は154kmとされていたが、その後51年規制のあおりを受け馬力は
変わらないものの、最高速は148kmへとダウンした。

52年には女性仕様(?) のミンクスが登場、翌53年にはヘッドライトが丸目から
角目に変更され、1800ccで110馬力のG180型搭載のPF60が追加された。
又、クーペにはさらに走りをイメージした1800LSGも加わった。

54年にはマイナーチェンジが行われそれまでの逆スラントノーズからスラントノーズ
へと変更され、リアテール部、内装、ダッシュパネルなどが一新された。
その後1800cc、DOHC の ZZ (ダブルズィー) が追加され内外ラリーなどで活躍。
特に LSGの後継に当る ZZR は レビン、ランサー、などと並び当時の走り屋の熱い
支持を得た。



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